子どもについて悩みはじめたのは、
上の子が1歳半のときに、言葉が遅くて、保健所にいったことがきっかけでした。
保健所では、日本で5本の指に入る言葉の先生を紹介してもらい、
自閉症の検査や言葉の相談をしたところ、
異常はないので、保育園に入れて固い食べ物を食べさせるようにアドバイスされました。
効果があって、言葉が出てきて、ほっとしたのを覚えています。

幼稚園生くらいの頃は、母の日に作ったものを差し出しながら、
「お父さん、お母さん、育ててくれてありがとう」と言われたことが
とても嬉しかったですが、
一番と言われると、今、自立して、手がかからなくなり、健康でいてくれることが一番うれしいです。

小学校に入る時に、普通学級か特殊学級かを決めることになりました。
普通学級に入れた方が伸びるんじゃないかと思って、普通学級にいれました。
小学校4年生のときに、先生から、普通学級で問題ないですよ、と言われました。
まだ発達障害という言葉がない時代でしたが、本当にボーダーなんだと思います。
一度、病院に連れて行ったときに、運動能力が普通の子よりは、5~10年劣ってるといわれました。

小学生になって、子どもが低学年のうちは、いじめられたり、仲間外れにされていました。
その姿を見るのが、本当につらかったです。
思わず、いじめていた子供たちを捕まえて、問い詰めてしまいましたが、
なぜか、いじめっこ達に懐かれ、家に遊びに来るようになりました。

その頃、息子自身から、「自分は普通じゃない」と言われました。
高校は特殊な学校だったので、グレーな子もいれば、障害がある子もいました。
1年生のときは、適応学級に入り、自分より適応していないクラスメートの中、
学級委員をしていました。
2年生で先生から普通学級に行くように言われました。
自分より適用していない子も、普通学級の子も両方見て、
自分は普通じゃない、と感じたようです。

聞かれたとき、「そうだよ」と答えました。
気が付いてくれてよかった、これで接し方を変えられると思いました。
子どもたちは全員に言い聞かせるように育てていたけれど、
上の子だけは手をあげてしまうときもありました。
殴り合いになるくらいのときもありました。
そのうち、この子には手をあげてもわからないのだと気が付きました。

高校生になってからは反抗期もあり、周りの人とぶつかることが多く、
度々家に帰らなくなりました。
補導され、警察まで迎えに行き、始末書を書きました。
放浪癖は大人になっても治まらず、30歳くらいまでは熱中症で倒れて
運ばれた病院から呼び出されることもありました。

子どもの問題を解決するために、私は学校の役員を率先してやりました。
役員になると学校に行くから、先生に話を聞けるので、
上の子が小学校2年のときから、高校生までずっと役員をやっていました。
情報収集をするのにも、役員のお母さんたちと話をできるのもすごくよかったです。
授業参観に積極的に出て、懇談会に出て
自分の子供がこういう子供だということを積極的に話していました。

一番下の子のときには、父兄代表で答辞を読んだり、なるべく目立つようにしていました。
目立ってなんぼだと思っていました。
陰でいろいろ言う人もいましたが、自分がこういう人で、子供がこういう子だと知ってもらう方がいい
自分たち親子と理解してくれる人と協力して、一緒にやっていければいいと割り切りました。

何もできないでしょ、と言われたくなかったのでなんでもこなしました。
男の子3人は大変でしょ、こういう子の子育ては大変でしょ、と言われたくなかったのです。
どうせなら、長になったら楽だと思い、最終的には役員の長もやりました。

当時の自分に対しては、よくやっている!
今もそうだけど、よくやっている、と伝えたいです。
37、8までは自分を責める癖がありました。
あるとき、自分を攻めても何もならないと気が付きました。
母が難病亡くなったときは、特に自分を責めました。
延命するかどうかで、延命しないにサインをしたからです。
亡くなったときに、自分が延命しないといったから亡くなったんじゃないかと自分を攻めました。
そのときに、ある人に、死んでからも親孝行できるんだから、そうしたら、と言われました。

それをきっかけに、自分を責めなくなりました。
自分が原因でこうだ、という反省はあるけど、責めることはなくなりました。
今思えば、自分を責めたのは、何やってたんだろう、と思います。
上の子に何かあったときに、自分のせいでこうなった、と責めても仕方ないじゃん、と思えるようになりました。
責めるのは、自分がかわいそうと思われたい、よしよしされたい、ということだと気が付きました。
今も自分自身に、自分よくやっている!と思っています。

ママの年齢 55歳
子どもの年齢 34歳、32歳、31歳
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